投稿日:2008-01-26 Sat

お好み焼きといえば、大阪のイメージが強いが、
神戸の粉もん文化もまた、独特なものがある。
具だくさんなお好み焼きなど焼かず、
シンプルな具材で作るお好み焼きは“にくてん”と言って、
下町の日常食として食べられていた。
今は高砂市が“にくてん”をご当地グルメとして売り出しているが、
煮込まれたジャガイモを使うオリジナル性とは別に、
“そばめし”発祥の地、長田あたりに、そのルーツがあるような気がする。
その“にくてん”をたまたま取材先の三田で見つけた。
ほんの一昔前までは、静かな田園風景が広がっていた三田市だが、
道路の整備にともない、大阪、神戸のベッドタウンとして、
ここ数年で人口が飛躍的な伸びを見せている。
ウッディタウンと命名されたニュータウンは、
発展する三田市を象徴する新興住宅地だ。
近代的な街の悲しいところは、食文化の乏しさ。
「かごの屋」「サイゼリア」「バーミアン」「ガスト」・・・。
もう飯を抜こうと覚悟しかかったとき、
目に入ったのが「にくてんや」だった。

ランチメニューを見ると「にくてん定食」があった。
900円とかなりのお値段で、粉もんにご飯は食べ慣れないが、
単品だと損という貧乏性なので、それを注文する。
メニューにあった店の紹介を読むと、
先代は長田の西代でにくてんを焼いていたそうな。
神戸のお好み焼きの決め手として使われる“すじコン”は、
アキレス、エンブレンをミンチにして、コンニャクと長時間煮込んでいるとある。
生地にこれと、天かすをのせて焼くのが長田スタイルだ。
こちらのにくてんは、キャベツもたっぷり入った、バージョン。
パリっと焼かれた表面の香ばしさに、
もちっとした生地の食感、キャベツのシャキシャキ感、
すじコンのコリコリ感が上手く合わさって、気持ちよく食が進む。
この食感の豊富さが、にくてんの大きな特徴だろう。
美味しかったが、気になったのは値段。
単品だと700円だが、にくてんは庶民派の食べ物。
定食900円になると、日常食とはかけ離れる。
長田の相場も知ってる上、
この値段だと他に美味しいものが食べられるからなあ・・・。
変わったものを食べようと思うと
財布に響くのもニュータウンの難儀なところである・・・。
にくてんや 三田ウッディタウンサティー店
住所/兵庫県三田市けやき台1−6−2
電話/0795−64−0566
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