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Author:しゃれこーべver.3
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おてび(広島県福山市)
おてび


浜育ちの私は釣りが日課みたいなものだった。
卸市場のバイト先でもらったブロークンの冷凍海老。
これをエサにして勝手知ったる、
ガシラ(カサゴ)やアブラメ(アイナメ)の穴から、
毎夕、釣り上げていた。
型が良ければ、煮付けかフライ、
小さければ味噌汁の具となる。
新鮮な瀬戸の小魚は、高級魚に劣らぬ美味さだった。

海のそばから生活の場が離れると、
次第に魚を食わなくなった。
買ってきた魚は評判の魚屋のものですら、別物だったからだ。
それでも目的地が海であるならば、
旅先では旬の魚を食べるようにしている。
ロケーションが魚を美味しくしていると信じて・・・。
そんな旅先でいいなと思った店が、
広島は鞆の浦にある小さな食堂「おてび」だった。
扱っている料理は、いわゆる小魚料理。
高級魚ではなく、地元で取れる大衆魚を使った料理だ。

手づくりの惣菜が並ぶカウンターに座る。
せっかく平日に来たのだからと、
限定の「日替定食」(650円)に決めた。
この店は隠れ名物に美味しい中華そばがあって、
あわよくば、ソレもいただこうと思ったのだ。
ところが650円なのに品数豊富。
一人旅のネックは得てして、こういうところに表れる。

おてびの日替わり


メインの煮付けに箸を着ける。
ほっこほこだ。
新鮮な魚に見られる身離れの良さ。
小骨が多いからこそ、新鮮という条件が不可欠なのだ。
自分の記憶にない魚だったので、
聞いてみると“コチ”と言う。
さすが、今が旬の魚じゃないか。
私が釣りをしていた浜では、釣れるのはコチはコチでも、
テンコチと言って、ヌメヌメで身もほとんどない外道。
天ぷらにしたら美味しいとか聞くが、
近所で食べたという話を終ぞ聞くことがなかった。
そんな思い出を楽しみながらの楽しい昼食。
こんな店が近所にあったらなあとしみじみ思う。

おてび
住所/広島県福山市鞆町鞆838
電話/084−982−0808
営業時間/11:00〜22:00
店休日/毎月曜日、第3日曜日

テーマ:和食 - ジャンル:グルメ

和食 | 21:10:53 | Trackback(0) | Comments(3)
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