投稿日:2007-08-22 Wed

貴船に行った。
この季節、貴船と言えば川床だ。
一人7千円〜1万5千円見当で、
納涼を楽しみながら、美味しい会席をいただく。
料理を見れば、金額の1/3は場所代だろう。
誰かが連れて行ってくれるなら、喜んではせ参じる。
私にとっては、そういう類の料理である。
とは言っても腹は減る。
もう夕刻4時近く。
貴船神社近くに「鳥居茶屋」なる店を見つけた。
弁当、会席メニューに混ざって、
手ごろな「貴船そば」(840円)がある。
こんな時間だから、どの席でもよさそうなのに、
同時に入店してきたカップルと一緒に、
しっかり相席できる奥のテーブルに追いやられた。

出てきた蕎麦は乾麺を使っているっぽいが、
ツユはさすがに上品に仕上げている。
薄味にもかかわらず、
たっぷりのとろろにも馴染んで負けない。
またシイタケを使った小鉢も用意するなど。
この立地とこの値段なら、
十分すぎるほどのパフォーマンスだろう。
これなら名物の「鮎茶漬け」も食べてみたい。
ご機嫌なのはココまでだった。
店員がやってきて
「開いてるものをお下げします」と言いながら、
ごそっと食器を引いていったのだ。
私はまだ箸を持って、動かしているにも関わらず・・・。
もちろん相方は、まだ半分ぐらい蕎麦が残っている。
隣のカップルも、小さな声で、
「引くの早すぎないか・・・」と囁き合っている。
京のぶぶ漬けではないが、とっとと帰れの意志表示なのだ。
もちろん若い店員の判断ではなかろう。
ずーっとこの店が教育してきた、京の作法なのだ。
この茶屋の歴史がどれだけあるかは知らないが。
我々、観光客は京都に対して甘やかし過ぎではないだろうか。
こんなこと、他の街では許されない接客もいいところ。
ところが往々にして「京都だから」で、
気にも留めずそのまんまになってしまう・・・。
京都は国内はもとより、
世界中から観光客が集う国際都市だ。
なのに町を歩けば不快なことに出会うことが、
他の町よりずっと多い。
そのほとんどは、“人”を通じてが起因である。
安い茶を指定すれば「こんなお茶は誰も飲まへんよ」と詰り、
高い漬物に興味を持てば、
「味が分からへんのやったら、買おても無駄」と馬鹿にする。
あんたら、いったい何様なんや?
甘えさせたらダメだと思う。
叱ろう京都を。
美しい日本の正しきモデルとなるように。
鍛えよう京都を。
鳥居茶屋
住所/京都市左京区鞍馬貴船町貴船神社参道横
電話/075−741−2231
営業時間/11:30〜18:00
店休日/祝日および6〜8、11月を除く第1・3火曜日
△ PAGE UP



